2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

4.平岩米吉氏と日本猫の保存

「その1」から3回に渡り日本猫の姿について整理してきましたが、平岩米吉氏は「猫の歴史と奇話」最終章で日本猫保存の窮状を訴えています。 明治維新の開国により欧米化が進む中で、犬に関してはすでに昭和3年に日本犬保存会が創立され、昭和6年以降には秋田…

振袖火事と動物供養の両国「回向院」

1657年3月2日(明暦3年1月18日)、本郷の妙心寺周辺、小石川、麹町で立て続けに火事が発生し、不幸にも吹き荒れていた強風により江戸中が火の海となり、江戸2/3を焼き尽くす大惨事となりました。「明暦の大火」と呼ばれるこの火災原因は放火等諸説あります…

ペットフードに関する法案が可決

ペットフード法制化に関する前回の記事で書きました、内閣からの法案「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」について、6/11参議院にて満場一致で可決し、法案が通りました。目的と概要については、 愛がん動物用飼料の製造の方法等についての基準及…

3.ジャパニーズ・ボブテイル

江戸後期に流行った短尾(ボブテイル) ジャパニーズ・ボブテイルに必須である短尾(カギ尻尾)は、江戸時代後期に発展した浮世絵の中で盛んに描かれ始めます。 平岩米吉氏の調査によると、最初に短尾の猫を浮世絵に描いたのは喜多川歌麿で1782年以降の作品…

2.新説「日本猫=コビー+αフォーリン」

宮廷と唐猫 - 文献・絵画に残る唐猫の姿 さて、「招き猫発祥の地『豪徳寺』」の記事で触れましたが、日本の文献に初めて猫が記されたのは、平安時代822年頃作の仏教説話集「日本霊異記」に化け猫として登場します。そして家猫として飼われた国内最古の記録と…