麻布十番と善福寺
(今回の散歩では残念ながら猫ちゃんには出会えませんでした。ご了承くださいm(_ _)m)
埼玉県狭山の芝桜が満開というニュースを見て、東京 三田の芝桜を思い出しました。三田と泉岳寺の中間辺りに、赤い壁とガラス張りでひときわ目立つ三田ツインビル西館という高層ビルがあり、その庭一面に芝桜が咲き国道1号線からよく見えます。
五月雨の陽気でしたが、さっそく今日は三田の芝桜を見て、隣町の麻生十番へと散策することにしました。
今日の私はヒキコモラー
なんかユウウツな今日この頃・・・どうぞ行ってらっしゃい見てらっしゃい
運河のカモも日なた待ち
綱坂
慶応の裏手の坂。左が三井倶楽部、右がイタリア大使館。
オーストラリア大使館
さて、麻布十番に入るとはずれにマラカス型(?)の高層マンションがあり、そのふもとに、麻布山 善福寺というお寺があります。古い堂塔は特になく、地元の方以外にはあまり知られていないと思いますが、実は由緒があり寺宝の多い古刹でした。
麻布の由来
麻布といえば言わずもがなセレブの街ですが、麻布十番を訪れてみると意外に日本情緒溢れる商店街なことがわかります。
豆源本店
定番の豆菓子屋さん。
今日はおとぼけ豆じゃないの?
外国人を大勢見かけることもセレブを感じさせる理由の一つですね。
以前の記事、上野寛永寺の末路でも触れましたが、明治の廃仏政策によって広大は寺領はみな政府に接収されていきます。寺院や大名屋敷の多かった三田・麻布・六本木周辺はその領地の多くが公使館や皇族の住居へと代わり、更にはホテルともなり、大使館や外国人が多いゆえんとなっています。
さて、麻生十番が日本情緒溢れているのは、古くから寺町として栄えた名残のためです。その寺こそ、麻布山 善福寺。
「麻布」という地名は、実はこの善福寺の山号が由来です。
善福寺の開山は824年、かの弘法大師空海によって創建されました。
参道には「柳の井戸」というものがありますが、かつて水に乏しかった地を哀れんだ空海が杖を突き立てたところ水が湧き出た、という縁起だそうです。
親鸞聖人像/逆さいちょう
寺の墓所に入るとすぐ正面に親鸞聖人像が立ち、その脇には樹齢750年、幹の周囲10mを超える巨大な銀杏がそびえています。文字どおり逆さに向いているようで、もしかするとマラカスタワーもといフォレストタワーの形は、逆さいちょうが元になっているのかもしれませんね。
浄土真宗の開祖-親鸞は、越後に流罪されていたのちの1229年、元号が変わるとともに流罪を赦され京都へ戻ります。その途中でこの善福寺に立ち寄り、親鸞の高尚さに帰依の心を抱いた当時の住職は、空海の真言宗から親鸞の浄土真宗に改宗を決意します。当時、親鸞によって広まった浄土真宗は邪教として迫害されていましたから、改宗は容易なことではなかったはず。この大銀杏は親鸞が善福寺を去る時に植えたと言われており、以来、浄土真宗とともに現世まで大切に守られてきたことでしょう。
公使館への割り当てという話はこの善福寺も例外ではなく、アメリカ公使館が最初に置かれたのがこの寺です。
また、当時アメリカ公使館に出入りしていた福沢諭吉はこの墓所に眠っています。洋風でセレブな麻布の歴史の裏で、善福寺の柳の井戸は今もひっそりと湧き水をたたえています。
麻布十番寄り道
麻布十番や六本木には美味しいお店が山ほどあるかと思いますが、麻布十番からちょっと脚を伸ばしたところに、おいしいピッツェリアと素敵なカフェがあります。
サヴォイ-SAVOY
東京のグルメガイド本ZAGATのピザ部門で毎年1位になっているのは中目黒にあるサヴォイ。実は中目黒店はお弟子さんのお店で、師匠はこの麻布十番店でピザを作っている方だそうです。すぐ目の前で焼いた直後に出してくれるモチモチ・ジューシー系のピザは、サヴォイを超えるものはないかと。
バール・デルソーレ-BAR DEL SOLE
ワンちゃんとウサちゃん
芸術的な絵!
(バリスタも動物好き?)
ベティとちくわ家妻の友人から引越祝いにエスプレッソマシンを頂き、この店を教えてくれました。ここは日本で数少ない世界選手権入賞のバリスタがいるお店。デザイン・カプチーノを作りたくなって本を買ったら、このお店の方が載っていました。(ちなみに店員の方曰く、家庭用のエスプレッソマシンではどうしても圧力が足りずデザイン・カプチーノは困難だそうです。)
GWの都心はいつもよりひっそりと落ち着いていて、五月雨の日もまた趣きがあります。
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