4.「血統書付き」の背景

うちのベティ(アメリカンカール)の血統書を見てみると、彼女の血統はACC(アジア・キャット・クラブ)が管理しているものでした。血統書にはACCからの案内が添付されており、所有者名義を変更しましょうとのこと。また、祖先を見ると両親の曾祖父ともCFAナンバーを持っています。
どうせ登録し直すなら、猫種を定めた団体であるCFAやTICAに登録できないのか?と素朴な疑問が湧きペットショップに確認したところ、両親以前の5世代にわたってCFA/TICAに登録されている必要があり、ひと世代でも血統が切れてしまうとそれらには登録できないということでした。曾祖父はCFAキャットショーのチャンピオン(CH)、父親はACCのグランドチャンピオン(GRC)と書かれていますが、ベティやその子供は正真正銘のスタンダードにはなれず、本当の純血とは認められないわけです。
ですからベティは「国内のキャットクラブで管理されてきたアメリカン・カールの血統を持っており、恐らく純血だろうが、その管理と判断はCFA/TICA以外の団体が行ったもの」ということになります。
こうしてみると、猫種はCFAやTICAで定められ血統が管理されているのに対し、国内団体(特にCFA/TICA非公認団体)が発行した血統書って本当に意味があるんだろうか?と思ってしまいます。
歴史を紐解くと、国内団体が血統管理するようになった背景としては、CFA/TICAがその膨大な管理を公認した団体に依託してきた、という経緯があるそうです。
「我々が定めた猫種の定義を使っていいから、あなた方で血統管理してもいいですよ。所有者が希望したり、スタンダードな猫ちゃんがいたら、英語で面倒だけどCFA/TICA本部に登録できますんで。」わかりやすく言うとこんな感じでしょうか。
ベティのようにCFA/TICAの血統が切れてしまった(登録しなかった)理由を整理すると、次のようなことが考えられます。

  • 繁殖は考えてないし、かわいい家族だからそんなの関係ねぇ
  • そもそもCFA/TICAのことを知らなかったから
  • 猫舎登録なども含め英語でもろもろ手続きする必要があり、大変だから
  • スタンダードから外れており、CFA/TICAに登録すべきでないから
  • その団体がCFA/TICAの公認団体ではなく、CFA/TICAの血統が切れてしまっており本部に登録できないから
  • その国内団体から、自分のところのキャットショー専属スターになってと頼まれたから(ひいては繁殖猫になってもらえばうちで色々面倒見ますよ...とも)

・・・こうしてみると、血統書付きといっても背景は様々です。ペットショップで単純に気に入ったベティは、たまたまそのような血統書を持っていただけで、ベティに対する愛情は左右されませんが、将来純血の猫を繁殖させたいと考えることはなくなりました。

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